ドラマ「ファーストペンギン!」の主人公のモデルとなった坪内さん(写真:『ファーストペンギン シングルマザーと漁師たちが挑んだ船団丸の奇跡』©︎畑谷友幸)

萩大島の風景。萩市内からはフェリーで約25分かかる(写真:『ファーストペンギン シングルマザーと漁師たちが挑んだ船団丸の奇跡』©︎畑谷友幸)
萩大島の風景。萩市内からはフェリーで約25分かかる(写真:『ファーストペンギン シングルマザーと漁師たちが挑んだ船団丸の奇跡』©︎畑谷友幸)
女優の奈緒が主演を務めるドラマ『ファーストペンギン!』(日本テレビ系で10月5日スタート)は、山口県萩市・萩大島で、ひょんなことから漁師たちから頼まれ、“ボス”となった女性が数々の困難に立ち向かう実話から生まれた。主人公のモデルとなったのは、著書『ファーストペンギン シングルマザーと漁師たちが挑んだ船団丸の奇跡』を出版した坪内知佳さん(株式会社GHIBLI代表取締役)。なぜ坪内さんは、最初に海へ飛び込むファーストペンギンのように、勇気を持って挑戦を続けられたのだろう。

月給3万円で漁業の未来を担う

坪内さんは20歳で大学を中退し、結婚を機に山口県萩市へ移住。子どもを授かったものの、23歳で別居しシングルマザーになった。子育てと両立するために選んだのは、得意の英語力を生かした翻訳業。

あるとき観光協会の依頼で請け負った翻訳の仕事が縁で、旅館の経営者から改革を一緒にやってくれないかと頼まれた。「やらせていただけるなら」と引き受け、仲居さんの指導にあたっていたとき、旅館の宴席に出席していた萩大島の漁師、長岡秀洋さんと出会った。

萩大島は萩市の沖合8kmにある島で、人口約600人。ほとんどの島民が漁業に携わる漁師の島で、主に7〜8隻の船で船団を組み、巻き網漁を行っている。長岡さんは松原水産という船団の漁労長で、漁の指揮をとる現場監督のような人だった。

本文は此方から

20代で「漁師を束ねる”ボス”」になった彼女の半生

https://toyokeizai.net/articles/-/623543